興味のない人に読んで欲しい、プラスチック材料からモノをつくる話

こんにちは、Mono(モノ)です。

私は以前、製品メーカーの設計部署で働いていました。

部品とひとことに言っても幅広いですが、例えば携帯電話の外側だったり、車の運転席に座って操作する時に手に触れる部分の部品だったり、プラスチックや金属部品を組み合わせて作るものの設計に携わっていました。

設計といっても、文系の私は図面の見方も分かりませんし、機械にしても工業に関しても、モノづくりに関する知識が全くない状態だったので最初は怒られてばっかりでした。

図面を片手に不安な気持ちで呼び出されて工場に行ったのを思い出します。

職人は容赦なく私を怒鳴りつけ「こんな図面でモノを作れるか!描き直せ!!」と怒られて、

工具を投げつけられることも珍しくありませんでした。今だったら問題になりそうですが・・・

今思えば、この時、何度も設計や図面をやり直して対応したことが何も知識が無かった私のレベルアップに役立ったような気もします。

PR
スポンサーリンク

モノづくりの仕組みを知ってほしい

皆さんが持っているスマホも、運転している車も多くの部品が組み合わさって出来ています。

部品一つ一つは色々な材料から出来ているのですが、金属と樹脂(プラスチック)が占める割合がとても多いです。

私も金属とプラスチックの材料を加工して作る部品を設計していました。

家電屋さんに並んでいる製品のピカピカの外観から、一般の人は製品がどのように作られたのかは分かりませんし興味もないと思います。普通に暮らしていると作り方など知る機会もありません。

なので、こんな風にモノづくりが行われ、形になっているというのを簡単に書きたいと思います。話のネタにでもなれば嬉しいです。

プラスチック製品はどうやってできるの?

プラスチック製品を作る際の話をしたいと思います。基本的なことだけなので難しい専門の言葉は使わないようにします。プラスチック製品を作る方法もいくつかありますが紹介する加工方法もそのうちの一つです。

プラスチックを目的の形にするには「金型(かながた)」が必要です。金型という言葉は聞いたことがある人もいるかも知れませんね。製品を作る為、金属のブロック内部に目的の形が彫り込まれたものです。

最近では3Dプリンタなどが個人でも買えるようになってきました。これもプラスチックを形にする機械です。でも、まだまだ高速で大量生産することは難しい状態なので試作や少量のプラスチック製品を作る際に使われているというのが現状です。

プラスチック製品を作るために絶対必要な金型

プラスチック用の金型は上のイラストのような形をしており、作る製品の大きさに合わせて金型の大きさも変わります。車の部品を作る金型はとても大きいです。

百均で売っているようなシンプルなカップを例にして作り方を説明したいのですが、金型の中で作られるモノなので・・・

金型の内部はこうなっている

実際に金型の断面を見てみると

イラスト内の緑色の部分に溶けたプラスチックが入り込んでカップの形になります。冷えて固まったら金型の板と板の間を開いて中の製品を取り出します。

材料を加工して目的の形を作り上げることを「成形(せいけい)」と言います。

ドロドロに溶けたプラスチックを一瞬で隙間の隅々に注入しなければなりませんので金型には強い圧力が掛ります。

そのため、金型に圧力に耐えられる厚みが無いと変形して意図していない部分の隙間が開いてしまい、その部分にプラスチックが流れ込んで不良品になってしまいます。

プラスチックにはたくさんの種類があります。代表的なPP(ポリプロピレン)やABS樹脂、ペットボトルのPETなどは聞いたことがあるかも知れませんね。

強さや硬さなど性能が違うので目的に応じたプラスチック材料を選択して使います。

金型を取り付けて成形する成形機

プラスチックを注入する機械に金型を取り付けます。

プラスチックの材料は小さな粒の形をしているので、これを投入してヒーターでドロドロに溶かして準備完了です。

装置(成形機)がプラスチックを金型内に注入します。金型の中には冷却水を流す管があるので注入されたプラスチックは金型の中ですぐに冷えて固まります。冷えるといっても冷たくはなりません。冷却水自体の温度が60~100℃なので製品を取り出した時も熱いです。

注射器のようにプラスチックを押し出して注入して形にするので、この加工方法を「射出成形(しゃしゅつせいけい)」と言います。

中の製品が固まったら金型を開いて製品を取り出します。射出成形で作られた製品には必ずゲートと呼ばれる注入口があります。

注入口は製品の見栄えが悪くなるので、裏側などの目に付かないところか、極端に小さな穴にして設置されます。

プラスチック製品を作るときは角度が大事

ちなみに、プラスチックのカップや収納ボックスなどには角度が付いていることが多いです。

プラスチックは冷たくなると縮むので冷えて固まっている間に金型にぴったりくっついてしまいます。

角度が無い真っ直ぐの状態だと下のイラストのように金型から外しづらいので角度が付いているものが多いです。

まっすぐに見えても、実は、ほんの少しだけ角度をがついていたりします。

まとめ

モノづくりは様々な加工方法や材料の特性などを駆使して、目的の形状に仕上げます。

紹介した作り方も一部でしかありません。金型技術者は百円均一プラスチックコーナーなどでカップの裏側にポツンと丸い跡を見ると「あ~ここから樹脂を入れて、製品がこの大きさだから金型はこのぐらいのサイズだな~」とイメージできます。

スマホの外観、触れる部分のプラスチック部分が指紋が付いたのがすぐ分かるくらいピカピカだったら、一所懸命に金型を鏡のように磨いた職人さんがいるはずです。

どうやって作ったのかな?という視点で製品を見てみるのも面白いですよ。

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ

PR
スポンサーリンク

フォローする

こちらもぜひ読んでみてください



PR
スポンサーリンク
トップへ戻る
error: Content is protected !!